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2011年12月20日 (火)

ニューファーマー・フォーラム2011レポート(NO2)

             

さて、基調講演のあとは山形県内で活躍する農業に関係する女性たちからの活動紹介へと移ったが、タイトルは「先輩&若手女性農家に聞く・農における女力」というもの。

5名の女性登壇者は職業や立場が異なっているものの皆魅力的な方々ばかりだった。

女性のみの農場を設立し多様な活動を展開する若手女性経営者
http://www.kf831.com/girls/index.html

嫁として農園を切り盛りしながら、地産地消や担い手育成でも活躍する主婦
http://www.city.yamagata-yamagata.lg.jp/shiseijoho/sub2/kakuka/kikaku/danjo/annai/files/purana/No.34/34-2.pdf

地域の食文化の伝承、農産加工の推進にも努める農家レストランの女性オーナー
http://nagomi1224.exblog.jp/

小学校の体験授業で米作りに魅せられ、以来夢を追い続けて就農にこぎ着けた女性
http://agrin.jp/page/3825/

東京在住でありながら地方の農家の応援隊を結成しボランティアとして活躍する女性
http://www.treep.jp/blog/earthday/

(活動報告はどれもとてもおもしろかったのでそれぞれのURLをクリックして是非その一端に触れて欲しい!)

活動報告の中で印象に残った言葉を紹介させてもらうと

農業をやりたい女性は増えている
女性らしい農業とは楽しい農業
男性であること、女性であることの前に大切なのは人であること
みんなが楽しく働けるようになるにはどうしたら良いのかを考えるのが女の力
農家レストランの3つのこだわり=地産地消・手作り・季節のもの出す
女性が農業をやっていても違和感のない社会を作りたい
小学生の頃から米を作りたくて雑草を使って田植えごっこをして遊んだ。
都会の人が土に触れるきっかけを作りたい、などなど。

(女性ならではの発言の中にハッとさせられるものもあった。)

何か不純な動機を疑われそうで恐縮だが、個人的には若手女性の方々の今後に大変興味をそそられた。

事前の下心に関しては前述した通りだが、彼女達の話しを聞いていて私が思い出したのはフランス現代思想家・内田樹氏の言葉の数々である。

例えば、神戸女学院大学の文学部名誉教授として20年以上女子大生を指導してきた内田氏は「最終講義〜生き延びるための六講〜」(技術評論社)に「生き方のシフトは若い女性から」と題して次の様に述べている。

“…昔だったら間違いなく「こんな田舎でくすぶって家業なんか継いでもしょうがない。早く都会に出て、横文字職業に就きたい」となったと思います。でも今の人たちはそうじゃない。田舎暮らしも農業のことも、とても肯定的に、面白そうに話してくれる。おじいさんおばあさんが農業やってて、両親はやってないんだけれども、このままだと継ぐ人いないから私がやろうかな、そんなことをごく自然に言ったりするようになってきました。風向きがずいぶん変わったなという感じがします。…中略…どう見ても若い女の子たちの方が、時代の潮目の変化を感知している。“ 

私はこの日、“時代の潮目の変化を感知している若い女性”を見たのだった。

今は地球全体で異常気象ゆえの災害が猛威を振るっているように見えるが、それは地球生命体が自らのバランスを取り戻そうてしているからこそ起る現象であると言われている。もしそれが事実なら、母なる大地といわれる通り、自然とどこかでつながっている女性たちもこの地球の動きに”感応“し始めているのではないか?

フォーラムが終了した後の交流会で、それを裏付けるような話しを登壇者の女性たちから聞くことができた。

応援隊を結成してボランティア活動を行っている女性からは「都会にいると土に触れたいという欲求に駆られる時がある。細胞の奥から動かされているという感じがする。」なんて凄い言葉が聞かれたかと思うと、ガールズ農場の代表からは「教育学部で心理学を勉強していたが、子供に安心できる環境を残しているのかと疑問を感じるようになった。」など、教育の一端を担う現場で働いていた私には十分に共感できる話しを聞かせてくれた。

さて、話しはつきないが、最後にこのフォーラムに参加して私が感じたことを2つ記してこのレポートを終了したいと思う。

まずひとつは、原発事故後の世界を“復旧・復興”ではなく“転換”させなければならないと考える私のような者にとって、やはり「農業と女性」は重要なファクターであることを改めて認識させられたということ。「経済優先」ではなく「生命優先」の世界はこの二つの中から立ち上ってくるはずだ。

ふたつめは、農業をとりまく環境が依然厳しいものだとしても、今回のように知識や経験、精神が継承される場が機能する山形県の農業をたても羨ましく感じたということ。

(放射能にまみれた我が福島県の農業は今後どうなるのか? パネルディスカッションではTPPに対する危機感についても触れられたが、福島県はその土俵にすら上れないのだ。)

今回集まった若い農業人たちのこれらの動きをTPPなんかで台無しにしないで欲しい。そしてTPPなんかに負けないで欲しい。そんな思いを強くして会場を後にした。

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