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2012年5月19日 (土)

鍬を担いだ青い瞳のサムライ

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http://www.amazon.co.jp/「年収6割でも週休4日」という生き方-ビル-トッテン/dp/4093878749/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1337398769&sr=1-2

私は現在山形県長井市のレインボープラン市民農場でお世話になって農作業に従事している。それを知ると多くの方は、私が原発事故が原因の避難生活の果てにやむなくこの仕事に落ち着いたと思うようだが、それは違う。

私は3.11前からその後の生活のキーワードが「農業」であると考えていた。

私は3.11前は地元いわきを中心に展開する地方塾の一講師であり、いたずらに20年以上を一つの企業で過ごしたという理由だけで中間管理職の立場で会社の経営にも少なからず参画していた。そして例外なく不況の波にもまれる中で会社の在り方や国の在り方、自分の将来について思いを巡らせるようになったのだ。

私はシンプルな思考回路しかもたず、国の制度や法律というものに関しては全くの無知なのだが、考えていたのは
① なぜ食料自給率が低いといわれる国の中に多くの失業者がいるのか?
② 企業はお金以外に社員に還元できるものはないのか?
③ いつまで成長し続ければいいのか?
などなどで、そんな中で手にしたのがビル・トッテン氏が書いた上の本。

古きよき日本の経営者たち(松下幸之助、本田宗一郎、盛田昭夫、土光敏夫など)を崇拝する彼の言葉と現在の財界の人間達の発言を比べるとどちらが日本人かわからなくなる。(ビル氏はすでに日本に帰化した日本人であるが。)

規模の拡大にしか関心がない現代の企業経営者に対してビル氏が提案する企業の姿(“新聞の全面広告より、営業3人の働きに期待する”“終身雇用制度の採用”“一度辞めた社員でも、いつでも受け入れる”“部下にノルマを課さない”など)は対照的で刺激的であるが、ビル曰くこれらはみな日本のいにしえの経営者達から学んだことだという。

そしてそんな彼が社員に提供できることとして挙げているのが
「社員とその家族が消費中毒から抜け出すのを手助けすること」であり、その手助けのひとつが「社内農業プロジェクト」なのだ。

3.11前に書かれたものとはいえ、示唆に富んだこの本を多くの人に読んで欲しい。原発事故で避難生活を余儀なくされた者でなくても、生活を見直す機会になると思うのだが。

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